暴利を生む地溝油 不法企業取り合い
【新唐人2014年9月17日】台湾の廃油ラード事件が人々にショックを与えていますが、中国から香港経由で原料が輸入された可能性が指摘されています。中国メディアの報道によると、広東省東莞(とうかん)市では毎月4千トンの地溝油(ちこうゆ)が生産され、1トン当たりの利益は3000元、利潤率は300パーセントに達するそうです。
「南方都市報」によると、東莞市のホテルのレストランから出される生ゴミは、業者に回収されてから地溝油(ちこうゆ)に生まれ変わります。「中油造脂科技有限公司」は東莞市で唯一「廃棄物処理許可」を取得した非食用油製造メーカーですが、生ゴミ回収量は月1000トン未満で、しかも回収労働者は他の業者から脅迫を受けるといいます。生ゴミのほとんどが許可書を持たない十数社の不法企業に回収され、地溝油に化けるそうです。地溝油は1トン当たり4000元前後で売られるため、生ゴミは多くの不法企業の取り合いの対象になっています。
東莞市のあるホテルの従業員は、外食はなるべく控えると述べます。
東莞市 ホテル従業員
「地溝油は健康に悪いものです。多く出回っていますが、わがホテルは安全です」
中国の「再生可能エネルギー業界協会」の張平(ちょうへい)会長は、地溝油が食卓に上る問題を解決する最も有効な方法は、地溝油をバイオディーゼルに製造することだと述べます。しかし、中国では燃料の販売権が中国石油天然気集団と中国石油化工集団に握られているため、多くの関連企業が倒産に追い込まれているそうです。
「再生可能エネルギー協会」 張平会長
「地溝油問題は取り締まりだけでは解決できません。最も有効な解決方法はバイオディーゼルに製造することですが、石油企業はバイオディーゼルを受け入れません。裁判にかけてもだめです。企業が皆 倒産しています」
地溝油を原料にバイオディーゼルを製造する試みは中国で長年行われてきましたが、販売ルートが閉ざされているため、9割の企業が操業停止または半ば停止状態だそうです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/10/a1137198.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/李)